エアレジを導入する際、レシートプリンターの選定は重要なポイントです。
適切なプリンターを選ばないと、レシートが印刷できなかったり、接続がうまくいかなかったりすることもあります。
この記事では、エアレジ対応プリンターの選び方や設定方法、主要メーカーのおすすめ機種について詳しく解説します。
BluetoothやUSB接続の違い、モバイル型と据え置き型の特徴など、用途に応じた最適なプリンターを紹介します。

エアレジプリンターの基本概要


エアレジでレシートを印刷するには、対応するレシートプリンターを使用する必要があります。
非対応機種では正常に動作しないことがあり、サポート対象外となるため注意が必要です。
エアレジ対応プリンターの必須条件
エアレジと連携するためには、以下の条件を満たしたプリンターを選ぶ必要があります。
- エアレジ公式対応機種であること(非対応機種は動作保証なし)
- BluetoothまたはUSB接続に対応していること(接続方法は後述)
- 対応するレシート幅(58mmまたは80mm)を確認すること

プリンターの用途と選び方
エアレジプリンターの用途は、レシート発行だけでなく、メール領収書の送信にも対応しています。
紙のレシートを発行しない場合は、プリンターを導入しなくても運用可能ですが、業態によってはレシート印刷が必須になります。
また、使用環境に応じて据え置き型とモバイル型の2種類から選ぶことができます。
タイプ | 特徴 | こんな店舗におすすめ |
---|---|---|
据え置き型(デスクトップ型) | 大容量のロール紙を使用でき、安定した印刷が可能 | カフェ・飲食店・小売店など、レジカウンターがある店舗 |
モバイル型(携帯型) | 軽量で持ち運びができ、移動販売にも適応 | キッチン・屋外イベント・移動販売・テーブル会計対応店舗 |

エアレジプリンターの接続方法と主要スペック

エアレジ対応プリンターを選ぶ際に重要なのが、接続方法と主要スペックの確認です。
適切な接続方法を選ばないと、レジ業務の効率が悪くなることもあるため、事前にチェックしておきましょう。
エアレジプリンターの接続方法
エアレジ対応プリンターには、主にBluetooth接続とUSB接続の2種類があります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
Bluetooth接続
- ワイヤレスで接続できるため、配線が不要
- iPadやiPhoneと簡単にペアリングできる
- レジカウンターやテーブル会計など、自由な設置が可能
▶ おすすめの業種:飲食店、小売店、モバイル販売
USB接続
- 安定した通信が可能で、データの遅延が少ない
- 充電不要で常に電源供給されるため、長時間運用に向いている
- iPadやPCと直接接続する必要があるため、設置場所が固定される
▶ おすすめの業種:レジカウンターが固定されている店舗、長時間利用する業態
Wi-Fi接続(機種による)
- Wi-Fi環境があれば、複数台の端末から印刷可能
- ネットワークが不安定だと印刷に影響が出ることもある
- 対応機種が限られているため、使用する前に確認が必要

レシート用紙の幅(58mm・80mmの違い)
エアレジ対応プリンターでは、58mmと80mmの2種類のレシート用紙に対応しているモデルがあります。
レシート幅 | 特徴 | こんな業態におすすめ |
---|---|---|
58mm | コンパクトで、省スペース設置が可能 | 小規模店舗、モバイル販売、イベント出店 |
80mm | 大きくて見やすく、情報量が多く印刷できる | 飲食店、小売店、ホテル |

カラーやデザインのバリエーション
エアレジ対応プリンターは、デザインやカラーも選ぶことができます。
- カラー選択例:ホワイト(スノーホワイト)、ブラック(ピアノブラック)
- デザイン:コンパクトなデザインや、キャッシュドロア一体型モデルもあり
設置する店舗の雰囲気に合わせて選べるのもメリットです。

おすすめのエアレジ対応プリンター【メーカー別比較】

エアレジで利用できるレシートプリンターは、主にスター精密・エプソン・セイコーインスツルの3つのメーカーから販売されています。
ここでは、各メーカーの代表的なモデルとその特徴を詳しく解説します。
スター精密(Star Micronics)
スター精密は、エアレジ対応プリンターのシェアが高く、特にmPOPシリーズが人気です。
コンパクトなデザインと安定した印刷性能が特徴で、多くの小売店や飲食店で採用されています。
【mPOP(POP10シリーズ)】
- 接続方法:Bluetooth / USB
- レシート紙幅:58mm
- カラー:スノーホワイト、ピアノブラック
- 特徴:キャッシュドロアと一体型で、省スペース設計
▶ おすすめの業態:小規模なカフェ・雑貨店・美容サロン
【mC-Print2 / mC-Print3】
- 接続方法:Bluetooth / USB / LAN
- レシート紙幅:58mm / 80mm(mC-Print3のみ)
- 特徴:高速印刷・防滴設計・静音性に優れる
▶ おすすめの業態:飲食店・テイクアウト専門店・中規模小売店

2. エプソン(EPSON)
エプソンは、耐久性の高さとコストパフォーマンスに優れたプリンターを提供しています。
特にTM-T20Ⅱは、エアレジ対応プリンターの中でも手頃な価格で導入しやすいモデルです。
【TM-T20Ⅱ】
- 接続方法:Bluetooth / USB
- レシート紙幅:80mm / 58mm
- カラー:ホワイト、ブラック
- 重量:約840g
- 特徴:コストパフォーマンスが高く、ランニングコストを抑えられる
▶ おすすめの業態:飲食店・スーパー・ドラッグストア

3. セイコーインスツル(Seiko Instruments)
セイコーインスツルのプリンターは、コンパクトで設置しやすい点が特徴です。
特にRP-F10シリーズは、Airペイとも連携可能なモデルがあり、キャッシュレス決済を導入している店舗に適しています。
【RP-F10シリーズ】
- 接続方法:Bluetooth / USB(Lightningケーブル対応モデルあり)
- レシート紙幅:80mm / 58mm
- 特徴:キャッシュドロアと接続可能、設置スペースを取らない
▶ おすすめの業態:飲食店・レジカウンターが狭い店舗
【RP-D10シリーズ】
- 接続方法:Bluetooth / USB
- レシート紙幅:80mm
- 特徴:小型で省スペース、静音設計
▶ おすすめの業態:美容サロン・アパレルショップ

おすすめプリンター比較表
メーカー | モデル | 接続方法 | レシート紙幅 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
スター精密 | mPOP | Bluetooth / USB | 58mm | キャッシュドロア一体型 |
スター精密 | mC-Print3 | Bluetooth / USB / LAN | 58mm / 80mm | 高速印刷・防滴設計 |
エプソン | TM-T20Ⅱ | Bluetooth / USB | 80mm / 58mm | コスパ重視・耐久性◎ |
セイコーインスツル | RP-F10 | Bluetooth / USB | 80mm / 58mm | コンパクト・キャッシュドロア接続可 |

エアレジプリンターの設定方法

エアレジ対応プリンターは、Bluetooth接続とUSB接続の2つの方法で利用できます。
適切な方法を選び、スムーズに設定しましょう。
Bluetooth接続の手順
Bluetooth接続は、ワイヤレスで簡単に接続できるため、多くの店舗で利用されています。
【Bluetooth接続の手順】
- プリンターの電源を入れる(Bluetooth対応モデルを使用)
- iPadの「設定」→「Bluetooth」を開く
- エアレジ対応プリンターを一覧から選択し、ペアリングする
- エアレジアプリを開き、「設定」→「プリンター設定」→「新しいプリンターを追加」
- 接続したプリンターを選択し、テスト印刷を行う
▶ ポイント:プリンターが見つからない場合は、Bluetoothを一度オフにして再接続すると解決することがあります。

2. USB接続の手順
USB接続は、安定した通信が可能で、データの遅延が少ないのが特徴です。
【USB接続の手順】
- USBケーブルでプリンターとiPadを接続する
- プリンターの電源を入れる
- エアレジアプリを開き、「設定」→「プリンター設定」→「新しいプリンターを追加」
- 接続したプリンターを選択し、テスト印刷を行う
▶ ポイント:USB接続を利用する場合、iPadに対応したUSBアダプタ(Lightning-USB変換アダプタなど)が必要になる場合があります。

プリンターが印刷できないときの対処法
プリンターの設定を行っても、印刷できないことがあります。
その場合は、以下のトラブルシューティングを試してみましょう。
トラブル | 原因 | 解決策 |
---|---|---|
プリンターが認識されない | Bluetooth接続が不安定 | iPadのBluetoothをオフ→オンにする / プリンターの電源を入れ直す |
印刷ができない | 用紙切れ / インク切れ | レシート用紙を補充し、正しくセットする |
文字がかすれる | レシート用紙が汚れている / クリーニング不足 | プリンターヘッドを清掃する / 新しいレシート用紙を使用する |

エアレジプリンター購入時の選び方と注意点

対応機種をしっかり確認し、店舗の環境に合ったモデルを選びましょう。
対応機種の確認(非対応プリンターを買わないために)
エアレジは、特定のプリンターのみ対応しており、非対応のプリンターでは動作保証がありません。
購入前に、エアレジ公式サイトの「対応機器一覧」を確認することが重要です。
- エアレジ公式対応機種かどうか
- 使用するiPad / iPhoneのOSバージョンと互換性があるか
- Bluetooth / USBなど、店舗の環境に合った接続方式か

使用環境に応じた選定(据え置き型 or モバイル型)
エアレジプリンターには、据え置き型とモバイル型があります。
使用環境に応じて、最適なタイプを選びましょう。
タイプ | 特徴 | おすすめの業態 |
---|---|---|
据え置き型 | 安定した印刷が可能 / 大容量のロール紙対応 | 飲食店・小売店・スーパー |
モバイル型 | 軽量で持ち運びが可能 / バッテリー駆動 | 屋外イベント・移動販売・テーブル会計対応店 |

セット購入のメリット(周辺機器とのセット販売)
エアレジプリンターは、キャッシュドロアやバーコードリーダーとセット販売されている場合があります。
個別に購入するよりもお得になることが多いため、まとめて導入を検討するのもおすすめです。
- 周辺機器を個別に選ぶ手間が省ける
- 価格が割引されることがある
- 動作保証がされているため、安心して使える

サポート体制の確認(保証・アフターサポート)
エアレジプリンターを長く使うためには、メーカーの保証やサポート体制の充実度も重要です。
- メーカー保証の期間(1年 / 3年など)
- 故障時の対応(修理対応 or 交換対応)
- 公式サポートの問い合わせ方法(電話 / チャット / メール)

エアレジ対応プリンターを選ぶ際は、対応機種・使用環境・セット購入の有無・サポート体制の4つのポイントを確認することが大切です。
Airレジの導入を検討する際は、こちらの【Airレジのメリット・デメリット徹底解説】の記事でシステム全体の特徴も確認しておくと安心です。
【まとめ】エアレジプリンターの選び方

✅ エアレジ対応機種を選ぶ
非対応プリンターは動作保証なし。公式の対応機器リストを確認する。
✅ 使用環境に合ったタイプを選ぶ
- 据え置き型:飲食店・小売店向け、安定した印刷が可能
- モバイル型:移動販売・イベント向け、持ち運びやすい
✅ 接続方法を確認する
- Bluetooth接続:ワイヤレスで配線スッキリ
- USB接続:通信が安定し、長時間の利用向き
✅ おすすめメーカー&モデル
- スター精密:mPOP(キャッシュドロア一体型)、mC-Print3(高速印刷)
- エプソン:TM-T20Ⅱ(コスパ重視・耐久性◎)
- セイコーインスツル:RP-F10(コンパクト・省スペース)
✅ セット購入も検討
キャッシュドロアやバーコードリーダーとのセット購入でコスト削減&動作保証付き。
✅ サポート&保証をチェック
保証期間・修理対応の有無を確認し、長く安心して使えるものを選ぶ。
